ご挨拶
第60回日本消化器がん検診学会東北地方会
会長 阿部 靖彦
(山形大学医学部附属病院 光学医療診療部)
このたび、第60回日本消化器がん検診学会東北地方会の担当をさせて頂く山形大学の阿部と申します。歴史ある本学会地方会の会長を拝命し大変光栄に感じますとともに、医師、放射線技師、超音波技師、保健師などがん検診に携わる様々な職種の方々の研修を兼ねた重要な学会であり、その責任の重さを痛感しております。
第60回東北地方会は「東北の消化器がん検診の現状と課題、将来展望」をテーマに令和4年7月1日(金)-2日(土)、山形市の大手門パルズでの開催を予定し準備を進めております。しかしながら、現地開催の場合、COVID-19の感染状況が問題となります。いわゆるコロナ禍となり約2年が経過しワクチン接種も進んできてはおりますが、新たな変異ウイルスが次々と現れ、先が見通せない状況が続いているため、プログラムを調整しオンライン開催へ変更することも視野にいれて準備を進めているところです。
ご周知のように我が国では人口の高齢が進行しており、悪性新生物は日本人の死因のトップを右肩上がりで推移しており、およそ2人に1人が一生に一度はがんに罹患、男性は4人に1人、女性は6人に1人ががんで死亡する時代です。とくに胃がん、大腸がん、膵がんなどの消化器がんは死亡数の上位に位置し続けており、がん検診の重要性は言うまでもありません。がん検診を取り巻く現状については受診率の低迷、受診者の高齢化などの課題に加え、世界的に流行を続けるCOVID-19感染が少なからぬ影響を及ぼしていることが国内外で報告されています。国立がん研究センターによる全国863施設の院内がん登録の集計結果によれば2020年の検診発見胃がんは2016年~19年の平均と比較し24.3%、検診以外の発見胃がんは11.0%減少しており、コロナ禍の遷延によるがん検診への悪影響が懸念されます。一方、胃内視鏡検診の普及、胃癌リスク層別化検診の活用、画像AI診断の開発、消化管内視鏡スクリーニング認定医の創設などがん検診の精度向上に資することが期待される新たな取り組みも行われております。
このような状況を踏まえ、本会では各部会の研修会として各領域のエキスパートの先生方より消化器がん検診の最新知見についてご講演を頂き、パネルディスカッションでは東北のがん検診で中心的な役割を果たしているご施設からコロナ禍におけるがん検診の現状についてご発表を頂く予定です。また特別講演では疫学研究の権威であります国立健康・栄養研究所長の津金昌一郎先生よりご講演を賜る予定となっております。東北の消化器がん検診の現状や課題、将来展望について意見交換、情報共有できる実りある学会となりますように鋭意準備を進めて参りますので、皆様多数のご参加をお願い申し上げます。
2022年2月1日 阿部靖彦
開催概要
会名 | 第60回日本消化器がん検診学会東北地方会 |
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会長 | 阿部 靖彦(山形大学医学部附属病院 光学医療診療部長・准教授) |
会場 | 大手門パルズ 〒990-0044 山形県山形市木の実町12-37 TEL:023-624-8600 |
主催事務局 | 山形大学医学部 内科学第二(消化器内科学)講座 担当:八木 周 〒990-9585 山形県山形市飯田西2-2-2 TEL:023-628-5309 FAX:023-628-5311 E-mail:2nai.jimu@med.id.yamagata-u.ac.jp |
運営事務局 | 株式会社東北共立 担当:千葉、小足 〒982-0001 宮城県仙台市太白区八本松2-10-11 TEL:022-246-2591 FAX:022-246-1754 E-mail:jsgcs60@tohoku-kyoritz.co.jp |